「えんだより」というのは、月に一度
教師から保護者に向けて書かれるお手紙です。
子ども達の保育室での様子を知るなどができる、とてもいい機会になっています。

~えんせいかつより~

春の風に運ばれて”いずみクラス生活学校”は
新しい航海へと出発しました。
春夏秋冬の一年の船旅で、次なる成長の港へと向かいます。
船長は教師が共同で担います。

お陽様の4人が熟練船員でプライドを持ち、
甲斐甲斐しく教師を助けます。
重いテーブルを運び、食事テーブルと椅子を整え、
ランチョンマットを配ります。
コップも拭きます。

人形劇を手伝い、ローソクも吹き消します。
続くお月様の6人は”いつか自分も”という実感を
確かなものにしつつ、熟練船員を見上げながら
少しづつ”仕事”を身につけていきます。

片付けの中心として大籠に細かい玩具を集めますが、
重いので協力が必要です。
スプーンも配ります。

お星様の3人は大変に善なる心から何にでも手を出そうとしては、
年上の子どもから”まだだめ!”と言われます。

そして船長の配慮で丁度良いシンプルな仕事を任されると
満足しつつ少しづつこの船旅に形があることを学んでゆきます。

生活全体への理解の眼差しと、手足の働きの完成度に応じて、
生活の仕事はあてがわれます。
お当番表のようなものはなく、今、その仕事をすることが
その子どもの成長に必要だと直感する教師の判断によって行われます。

船長というのはいつもそういうものですが、
教師の権威は大きいのです。
一人一人の子どもの日頃の成長をよく理解できているか、
今日という特別な日のその子どもにまた新しく出会えているか、
その子どもとの良い関係を保っているか、が問われます。

また教師としてふさわしく振る舞えるように
内的な準備が出来ているかどうかも日々問われます。

責任は大きいけれど教師として、そして親として、
権威をもって子どもを導くことは私達の務めです。

幼児期のとても純粋なよろこびの中にある
私達の小さな子ども達が、その本質に於いて
とても真剣な眼差しを持っていることをご存知と思います。

この世界が生きるに値する本当に善いものなのか、
大人は本当に自分たちを守ってくれるのかと
問いかけています。

公平で寛大な優しさと判断をもって導かれることを
アイスクリームがもらえることよりも大事であると
子ども達は知っています。

そんな愛に満ちた権威をご一緒に努力しつつ
船旅にご参加下さいね。

宜しくお願い致します。

梶村蹊子